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税理士試験 国税徴収法の学習法 「理論の解答の柱上げ」練習


国税徴収法は理論が中心の科目です。
日々の学習での「理解と暗記」、どちらも大切です。

個々の理論を理解し暗記精度を高めることはもちろん大事ですが、私の経験上、これに加えて直前期には「理論の解答の柱上げ」の練習をした方が良いです!

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1、「理論の解答の柱上げ」 とは?

これから税理士試験の学習を始める方には、馴染みのない言葉かもしれません。

まず「理論の解答の柱」とは

「ある理論問題に解答するに当たり、理論マスター(又は、理論サブノート)の中から書き出すべき項目」

のことを言います。

例えば、
「相続があった場合の差押換について述べよ」
という問題が出た場合

理論マスターの中から該当する箇所を引っ張り出して、書き出さなければなりません。

相続があった場合の差押換について、理論マスターには4つの項目があります(第66回税理士試験の解答が参考になります )。

1、相続人の権利の尊重
2、差押換の請求
3、●●●
4、▲▲▲

理論マスターには、上の1~4の個々の項目それぞれにつき条文(又はそれを整理したもの)がまとめられています。

この問題に対する「解答の柱」は上↑の1~4ということになり、解答するためにはこの4つの項目を瞬時に引き出せるようにならなければなりません。

まず、「解答の柱」として4つの項目を引き出します(試験中余裕があれば問題用紙の余白に、項目だけを書き出した方が良いです) 。

そして、その上で解答用紙に「項目」名とそれに対応する「条文」を解答した方が、抜けなく洩れなく正確に解答できます。

頭の中でやるにしろ、書き出すにしろ、解答するに当たって「解答の柱」を整理することを「解答の柱上げ」と言います。

2、「理論の解答の柱上げ」は訓練が必要

先に言ったとおり、直前期には日々の理論の理解・暗記の学習を続けつつ、この解答の柱上げの練習にも時間をかけた方が良いです。

こう聞かれたら、「この項目」と「この項目」と「この項目」を解答する!!

という感じで瞬時に「解答の柱」を引っ張り出せるように訓練が必要です。

「解答の柱」は「解答の柱」で項目を暗記してしまった方が良いでしょう。

どのようにして「解答の柱」を整理するか?について説明したいと思います。

理論マスターに沿った「解答の柱」 整理

まず、理論マスターの各章の各節にまとめられているものは、当然覚えなければなりません。

例えば、3-1 に「動産又は有価証券の差押え」について6つの項目がまとめてあった場合、項目の数と個々の項目名は暗記しなければなりません。

理論マスターの全体について、同様の整理が必要です。

理論の「縦の繋がり」を整理するということになります。

理論マスターのあちこちに「解答の柱」がちりばめられている場合の整理

理論は上記の「縦の繋がり」だけではなく、いくつもの章や節に関連する項目がちりばめられている「横の繋がり」も重要です。

例えば、「差押えの効力発生時期」のように、複数の章や節にまたがって解答しなければならないような場合が考えられます。

そのような問題に備えて、理論の横の繋がりを考慮した「解答の柱」の整理もしておく必要があります。

考えられる限りの解答パターンを用意しておく

理論マスターの各章、各節に沿った理論の「縦の繋がり」とあちこちに解答項目がちりばめられた「横の繋がり」、両方につき考えられる限りの解答パターンを準備した方が良いです。

想定される問題を洗い出し、解答項目(解答の柱)を整理するのです。

私の場合、ミニテスト、答練、過去問などあらゆるところから、問題として考えられるものを洗い出し、それに対する解答の柱をノートに整理していました。

そして、たびたびそのノートを見直すようにしていました。

法律系の理論問題は、どれだけ解答のパターンを多く持っていけるかが大事だと思います。

3、まとめ

以上、「理論の解答の柱上げ」について説明しました。

問題に対して、どの項目を答えれば良いか瞬発力を身に付ける上で「解答の柱上げ」の訓練は重要です。

これは、個別理論の理解・暗記がだいぶ進んだ段階でなければできないことです。

理論全体を理解してだいぶ暗記精度も高まった直前期にやることをお勧めします。

直前期の実力完成答練、直前対策答練、ファイナルチェックなどは、「解答の柱」を整理するための絶好の機会です。

自分が見たことのない解答パターンを見つけた場合には、すぐに整理して自分の新しい解答パターンに加えるようにしましょう。