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修士論文(税法論文)の作成に必要な Word の使い方、同じ文献から引用・参照した場合の注記の変更を効率的に行う方法


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修士論文(税法論文)の作成に必要な Word の使い方について、これまでに2回の記事で説明してきました↓

今日は、引用・参照(以下、引用等とします。)元の文献を示すための脚注の挿入について、さらに詳しく説明したいと思います。

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1、同じ文献から複数回引用等した場合の注記

引用等した文献を示すために、注番号が(1)〜(3)まで挿入してある場合を考えます。

注(3)については、注(2)と同じ文献の156頁からの引用等とします。その場合このように↓表記します。

※同じ文献から引用等する場合、執筆者名は「姓」のみで表記しなければならないなど、形式が決められています。

(3)松本・前掲注(2) 156 頁。

さて、このように「前掲注」の後の()の中に既に一度出てきた注番号を入れる場合の方法について説明します。

まず、番号を入れる前の()の中にカーソルをもっていきます。

そしてメニューバーの「参考資料」を選択し、参照する項目として「脚注」(注が全てのページの一番最後にまとめられている場合は「文末脚注」)を選択します。

すると脚注の参照先として、既に挿入した注番号と内容の一覧が出てくるので、該当する注番号「2」を選択します。

これで、()の中に「2」が入りました。

仮に、メニューバーの「参考資料」から注番号を選択して挿入する方法ではなく、普通にキーボードで「2」と入力したとしても見た目は同じになります。

しかし、後で注番号がずれた場合のことを考えれば、「参考資料」から挿入するようにした方が楽だし効率的です。

2、後で注番号がずれてしまった場合に、注記の変更を効率的に行う方法

例えば、上のように一度脚注を注(1)〜(3)まで挿入して記述した後に、注(1)を外した場合には注番号が一つずれます。

注(1)を「外す前」と「外した後」で、注番号と内容は次のようになります。

【外す前】
(1)梅野正「論文名▲▲」雑誌●●2 号(2005)22頁。
(2)松本元希「論文名▽▽」雑誌◎◎2 号(2011)108頁。
(3)松本・前掲注(2) 156頁。

【外した後】
(1)松本元希「論文名▽▽」雑誌◎◎2 号(2011)108頁。
(2)松本・前掲注(2) 156頁。

注番号は1つずつずれますが、「前掲注」の後の()内の数字は2のまま変更されません。

番号が1つずれたことを考慮し、この(2)を(1)に置き換えなければなりません。

さて(2)を(1)に置き換える方法ですが、キーボード入力によって直すこともできますが、その必要はありません。

ここで、さっき「参考資料」から挿入したことが意味を持ちます。

まず、Word の入力方法を「直接入力」にしましょう。
PC画面右下の入力方法のアイコンが「A」になれば直接入力になります。

次に、シート下側の線より下の脚注の領域にカーソルを合わせ(脚注の領域であればどこでも良い)、全選択(Ctrl + A)します。
これで、全てのページの下側の脚注の領域にある文字が、まとめて選択されました。

この状態で「F9」を押します。

すると、「この操作を元に戻すことはできません。続行しますか?」という注意喚起が出てくるので「はい」を選択します。

これで、さっきずれてしまった「前掲注」後ろの()内の注番号が正しく変更されました。

もし、一番最初に「前掲注」後ろの()内の注番号をキーボードで入力していたとしたら、この方法では番号の置き換えはできません。
番号がずれてしまったときに、1つ1つ書き換えなければならず面倒なことになります。。

修士論文は書いているうちに、注番号が何回も変わるので同じ文献からの引用等で

前掲注(2)

のように()の中に注番号を書くときには、必ずメニューバーの「参考資料」から挿入するようにしましょう。

キーボードで入力してしまうと、先に書いたように作業効率が極端に悪くなってしまいます。。

3、まとめ

以上、脚注に関して作業効率を上げる方法を説明しました。

まだ、修士論文を書き始めるまでは、引用等の形式も分からずなかなかピンとこないかもしれません。

執筆の段階になったら、まずは形式をしっかりと身につけて、その上で Word のこれらの機能も覚えて頂ければと思います。