製品の開発者は、自分が開発した製品を使うことはあまりありません。
私はメーカーに勤務していたときに、車の部品の開発をしていましたが、
プライベートでは自分が仕事で絡んだ車とはまったく違う車種に乗っていました。
車に限らず、何であっても自分が開発したものをユーザーとして使う機会は少ないと思われます。
これは会計ソフトについても言えることです。
1、会計・税務ソフトの開発者とユーザー
会計・税務ソフトを作る人は経理の仕事に携わる人ではありません。
ソフトメーカーのプログラマーです。
そして、自分のような税理士や経理職の人がユーザーとなりそれを使うわけです。
不満を言うのもなんですが、ユーザー側から見ると何て使いにくいシステムなんだ。。って思うことが少なくありません。
ユーザーの要望は営業担当を通じて開発チームに上げられますが、自分の希望が反映されるとは限りません。
多くの人が不満に思っていると思われることさえ、改良されないことがあります。
希望に合うように改良したくても、自分がソフトをいじることはできません。
少しでもユーザーに合うような会計・税務ソフトにするためには、結局はソフトメーカーの開発者にユーザー目線を持ってもらうしかないのです。
2、Excel でツールを自作すれば開発者でありユーザーにもなれるので腕が上がる
会計・税務ソフトに不満があれば、Excel を使ってツールを自作するのもおススメです。
会計・税務ソフトすべての機能の代わりは無理でも、一部分の機能を Excel で作ったツールに置き換えることはできます。
Excel は会計事務所や経理の仕事をしている人にとって、最も身近なアプリです。
表や四則演算、関数を使った一般的な使い方ができるだけでも色々なツールが作れます。
さらに、VBA(Visual Basic for Application)というプログラミング言語を使えるようになれば、できることの幅はかなり広がります。
そして、自分が開発したものをユーザーとして使ってみると、足りない点がよく分かります。
そういうところを自分が使いやすいように改良を繰り返していくだけでも、けっこうユーザー目線が持てるようになります。
そしてユーザー目線を持つことで自分の腕も上がるので、他の人にツールを提供する場合にもユーザー目線に立った使いやすいものが作れるようになります。
3、まとめ
プロのプログラマーだと、作ることのみを任されるためユーザーとはなれず、ユーザー目線は持ちにくいです。
会計事務所や経理職の人は違います。
開発者であり、かつユーザーにもなれる立場はなかなかないです。
ですので、会計事務所や経理職の人には、Excel でツールを作ってみることをお勧めします!
ユーザー目線に立ったいいものができると思いますので!