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修士論文(税法論文)の執筆、選択した文字の色を変えるマクロ(Word VBA)をショートカットキーで実行して執筆効率アップ


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修士論文(税法論文)の執筆に際しては、大量の文章を書かなければなりません。
Word を使いました。

執筆途中の論文は、定期的に指導教授に提出して内容のチェックをして頂き、ご指摘を貰うことになります。

論文を提出する際には、先回の提出時から訂正をした箇所や新たに付け足した文章に色を付けて分かるようにするのが望ましいです。

自分の場合はそうしていました。

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1、視覚に訴えて説明するのが一番分かりやすい

訂正した箇所を示すのに一番有効な手段は視覚に訴えることです。

文字の色を変更せずに、言葉で説明しようとすると「●●頁の□□行目から△△行目にかけて訂正しました。」といった具合になります。

その場合、執筆途中に変更を加えた箇所を自分自身も忘れそうになりますし、読み手も該当する箇所を探すのが大変です。

それよりも色を黒以外に変更して「●●頁の赤字の部分が訂正した箇所です。」と言った方が、説明も楽ですし相手にも伝わりやすくないですか?

会って直接ご指導を受けるにせよ、論文を送ってチェックして頂くにせよ、文章の色を赤あるいは青に変更することによってスムーズに事が進むように工夫しました。

2、選択した文字の色を変更するマクロ(Word VBA)

修士論文の執筆には Word を使っていました。

文章の色変更については、変更したい文章を選択した状態で、「ホーム」タブの「A」で希望する色を選択することによって行うことができます。

これ自体単純な作業ではありますが、自分の場合けっこう頻繁に文字の色変更を行っていたので、マクロ(Word VBA)をショートカットキーで実行することによって対応していました。

マクロ(Word VBA)を使えるようにする設定

マクロを使えるようにするためには、設定が必要です。

まず、Word ファイルを保存する際にはファイルの拡張子を「.docm」にしなければなりません。

「ファイル」タブから「名前を付けて保存」(F12)を選択し、ファイル名を付けて「Word マクロ有効文書(*.docm)」を選択して保存しましょう。

次に、「ファイル」タブの「オプション」を開いて、左側の「リボンのユーザー設定」を選択し、右側で「開発」にチェックを入れます。

これにより、「開発」タブが新たに加わります。

「開発」タブで「Visual Basic」を選択することによって、VBE(エディタ)を開くことができます。ショートカットキー Alt+F11 でも開けます。

VBE を開いたら、該当するプロジェクト(画面左側)の上で右クリックをし、標準モジュールを挿入します。

これによって、標準モジュール内にプログラミングコードを書けるようになります。

Word VBA によるプログラミイングコード

今回記述したプログラミングコードは、「Module1」の中に書いた以下の3つのプロシージャです。

これらのコードをコピーして、「Module1」の中に貼り付けて頂ければと思います。

こんな感じです↓

プログラミングコードの説明

「Color_Red」プロシージャは、選択した文字の色を赤色にするコードで、
「Color_Blue」プロシージャは、選択した文字の色を青色にするコードです。

そして「Color_Black」プロシージャは、選択した文字の色を黒色にするコードです(赤青にした色を元に戻すためのもの)。

Selection.Font.Color

の Selection は「選択した箇所」を意味し、Font.Color は「フォントの色」を意味します。

wdColorRed は赤色、wdColorBlue は青色、そして wdColorBlack は黒色をそれぞれ意味します。

Selection.Font.Color = wdColorRed
で「選択した箇所のフォントの色を赤色にせよ」

Selection.Font.Color = wdColorBlue
で「選択した箇所のフォントの色を青色にせよ」

Selection.Font.Color = wdColorBlack
で「選択した箇所のフォントの色を黒色にせよ」

それぞれ上記のような命令になります。

マクロを実行するショートカットキーの設定

さて、このマクロを実行するためにショートカットキーを設定しましょう。

その設定をやってこその執筆効率アップです。

「ファイル」タブの「オプション」で「リボンのユーザー設定」を選択し、さらに「ユーザー設定(T)」を選択します。

次に、左側の「分類」でマクロを選択し、「保存先」に該当するファイル名(拡張子 .docm)を選択します。

右側の「マクロ」でショートカットキーを割り当てたいマクロ(プロシージャ名)を選択し、「割り当てるキー」をキーボードから入力します。

今回は、

Color_Red は「Ctrl + K」
Color_Blue は「Ctrl + J」
Color_Black は「Ctrl + T」

としました(Ctrl キーとアルファベットの組合せのショートカットキーでは、J、K、T はデフォルトでは何も登録されておらず空いてます)。

動作確認

選択した文字の色を赤色に変更できるか確認してみましょう。

色を変更したい範囲を選択し、「Ctrl+K」を押します。

このように、色が変更できることが確認できます↓

同様に「Ctrl+J」で青色に変更する場合と、「Ctrl+T」で黒色にする場合も確かめてみましょう。

3、まとめ

執筆した文章に色付けをすると、訂正箇所などを示す上で説明もしやすいし相手も理解しやすいです。

そのためには、Word で色を変更する操作をしなければなりませんが、この色変更の操作を少しでも効率化したいものです。

そのために、選択した文字の色を変えるマクロ(Word VBA)を使いました。

プログラミングコードも短くて単純です。
文字の色を頻繁に変更する場合には、マクロにショートカットキーを割り当てて使うといいでしょう。