静岡県三島市の税理士、松井元(@hajime_matsui)です。
こんにちは!
今年(2019年)の税理士試験も終わりましたね。
受験された方々、お疲れ様でした!
私が税理士試験を最後に受験したのは2015年なのでもう4年経つのですが、多くの先輩方もおっしゃるように毎年この時期になると試験のことを思い出します。
「税理士になれば辛いことも全ていい思い出になる」とか
「あの苦労はためになった」とか
よく言いますが、もがいている最中はそんなことを感じる余裕などあるはずもなかったです。
今でも税理士試験のことを書いているブログを読むことがありますが、読み入ると染みるように大変さが伝わってきます。
1、税理士になるための数年間の犠牲
これは誰もが言うことですが、税理士になるためには何かを犠牲にしなければなりません。
税理士試験は受験性のレベルが高いので、受かったらいいなぁ! ぐらいの気持ちで合格することは絶対に無いからです。
私も受験を始めたばかりの頃に色々とネットで情報を集めていて、試験勉強が難しいこともさることながら、受験生の大部分が本気になっている状況に驚きました。
高校受験や大学受験のときは、まだ本気じゃない人がいたように思います。
私は大学受験で1年間浪人して東京で寮生活を送りましたが、寮生の中ですぐに予備校に行かなくなった人がちらほらいたのを覚えています。
税理士受験生だって全然本気ではない人はいますけど、ただその割合はこれまでに経験したどの試験よりも低いように思います。
受験資格を得るための日商簿記1級、税理士試験3科目(簿記論、財務諸表論、国税徴収法)、税法2科目免除の大学院と全ての過程が終わるのに5年弱の期間をかけました。
自分の中ではそれ以上長くは気力的に頑張れない、と思うぐらいにやりこみました。
犠牲を払うというのは、資格取得の優先順位を圧倒的に一番に持ってくるということです。
そういった意味でどのような犠牲を払ったか、書いてみます。
家族と過ごす時間
まずはこれですね。
子供が小さくて一番かわいい時期にあまり子育てに参戦できませんでした。
もう今は過ぎてしまってどうにもなりませんが、人生で後々後悔するとしたら間違いなくこの時期のことだと思います。
早い子供の成長をじっくり感じたいという方は、少なくともその期間は資格取得に挑まない方が良いです。
優先順位が1位のものを2つ同時にこなすことは不可能です。
社会的交流
これも2012年5月に愛知県のメーカーを辞めて、実家がある静岡県三島市に帰ってきてからしばらくは諦めました。
仕事(会計事務所)で絡む人以外との新しい交流は一切持てませんでした。
環境が変わったら新しい繋がりを作るために異業種交流会やサークルを探して行きたいところですが、そんな時間があったら籠れ! 勉強しろぅ! って感じです。
近くに予備校もなく Web 受講だったので、受験仲間も1人もいませんでした。
毎日、事務所と家を往復して、仕事以外のほぼすべての時間を勉強に費やすだけの人間らしくない生活を長いこと送りました。
特に税理士試験が終わるまでの、2012年5月~2015年8月までの3年強は、世間で何が起こっていたかもほとんど記憶がありませんし、ご飯を食べて美味しいと思ったりすることもなく、常に張りつめたような状態でした。
目には見えない他の受験生が勉強しているかも知れない! と思うと居ても経ってもいられなくなるのでした。
本当に人との交流がない時期で、ほとんど飲みに行った記憶もありません。
趣味などの様々な経験
これも社会的交流と似たものですが、新しい趣味を見つけたりとか、今の趣味をさらに追及したりする時間などありませんでした。
自分カラオケが好きなので、今はまたよく行っていますが、当時はまったく行く気になれませんでした。
1時間歌うんだったらその間に計算問題解け! 理論覚えろ! って感じになっていたのです。
2、1つのことに集中すること
このように資格取得に大きな犠牲を払って集中しました。
人間らしい生活から離れて行くのが嫌だと感じる方もいると思いますが仕方がありません。資格取得ってそういうものなのです。
税理士を目指している方は、楽しみは将来に先送りしましょう。
これは、資格取得するための絶対条件だと思います!
自分のように大学院に通う前提であれば、まったくの畑違いからでも5年弱我慢すれば何とかなるので、その期間だけは資格取得に集中してみませんか。
以下のような、集中するための環境を作れるように計らいましょう!
・仕事は定時で切り上げる
・遊ばない
・テレビを見ない
・朝早起きする
・
・
自分の経験から言えば、集中しているというのはどういう状態かと言えば
・仕事の休憩時間に隙あらば理論マスターを広げる
・ラーメン屋に行ったときも待ち時間にテキストを読む
・仕事の昼休みはご飯食べたら勉強
・家族で買い物に行ったときも自分だけ車の中に残ってテキストを読む
・車の信号待ちの数十秒間で理論マスターの気になるところをチラ見する
こういう状態 ↑ です。
今思えば本当にどうなのよ? って思うぐらい異常ですが、自分ではこれぐらいやってやっとこさ何とかという感じでした。
他のこととどれだけ器用に両立できるかは、その人次第だとも言えます。
税理士を目指している期間も趣味を継続できる人もいると思いますし、友達たくさん作ったり、恋愛したりする人だってもちろんいます。
でも自分の場合、こういうことは一切できませんでした。
私は結婚してから税理士目指しましたが、仮に独身のときに税理士目指していたら、その間は器用に恋愛とかできなかったと思います。
恋人がいる状態で資格取得に挑んだら間違いなく破局していたでしょうし、いない状態で挑んだら終わるまで恋人を作ることもできなかったでしょう。
3、まとめ
税理士の資格取得する人は、異常な期間を送ったことがある人達です。
それぐらに何かを犠牲にして、優先順位を圧倒的に一番に持ってこないと絶対に結果は出せません。