修士論文(税法論文)で自分の考えを述べるときには「主張」が必要です。
「主張」をする際の語尾で私がよく使ったものは以下です。
・(と)考える
・(と)言えよう
・(で)ある
・(では)ない
上記の中でも圧倒的に多かったのは「(と)考える」です。
論文の中で主張に使う語尾として最も適しているでしょう。
さて、自分の考えを述べる上で大事なことは「主張」だけてはなく、必ずその「根拠」を書くことです。
「主張」を書くだけでは考えになりません。
さて、今日は修士論文(税法論文)における自分の考えの書き方をいくつか紹介したいと思います。
1、自分の考えの述べ方
自分の考えの述べ方の基本的な構成は
「根拠 → 理由」
の順に書くことです。
法律論文の実際の一文はけっこう長いですが、大きく見れば
「〇〇であるため、✖✖であると考える。」
という書き方になります。
そして、自分の言葉と引用・参照を織り交ぜながら様々な書き方のパターンがあります。
一文全てを自分の言葉で書く場合
引用・参照を一切入れずに一つの文章を丸々自分の言葉で書くことがあります。
自分のテーマについて様々な文献を読み込んだ内容を元に、まとめた書き方をしたり、組み替えた書き方をすればそれは自分の言葉になり得ます。
脚注番号を付けずに普通に
〇〇であるため、✖✖️であると考える。
と書きます。
根拠となる部分を引用・参照して書く場合
1つの文章の中の「根拠」に当たる部分の一部又は全部を引用・参照して書く方法があります。
脚注番号を付けて次のように書きます。
引用して書く場合
「〇〇である」(1)ため、✖✖であると考える。
「〇〇」(1)であり、△△であるため、✖✖であると考える。
私の場合、判決要旨を根拠にする場合は、上の「」内に判決要旨の該当する箇所を入れて引用していました。
学説の重要な部分を根拠にする場合にも、このようにすることが多かったです。
根拠とする部分の言葉が重要で要約が難しい(要約すると意味が変わってしまう可能性がある)場合に、このような書き方をすると良いでしょう。
参照して書く場合
〇〇であるため(1)、✖✖であると考える。
〇〇であり(1)、△△であるため、✖✖であると考える。
主に学説を要約して根拠にする場合に、このような書き方をしていました。
脚注番号で参照する文献の数は1つでも複数でも良いでしょう。
主張とその根拠を別の文章に分けて書く場合
自分の考えを常に1つの文章だけで書かなければならないわけではありません。
「主張」と「根拠」を別々の文章で分けて書いても全然問題ありません。
根拠となる部分が長い場合には分けた方が書きやすいでしょう。
自分の言葉だけで場合
〇〇である。したがって、××であると考える。
根拠を引用・参照して書く場合
「〇〇である」(1)。したがって、××であると考える。
〇〇である(1)。したがって、××であると考える。
2、まとめ
文章の書き方はたくさんあるので、一概には言えませんが自分の考えを述べる際には上記のような書き方をする場合が多かったです。
覚えておいて頂きたいのは、自分の考えと言ってもその文章の全てを自分の言葉で書かなければならないわけではないということです。
根拠の一部又は全部を引用・参照することもけっこうあります。
むしろ、一つの文章を丸々自分で考えたものであることの方が少ないでしょう。
様々なパターンを身に着けて、論文の醍醐味である自分の考えを述べる箇所に時間をかけて頂きたいと思います。