テレビや新聞、そしてネットののニュースで掲載されている情報は東京が基準になっている場合が多いです。
先日、知人と話しているときに、東京と地方は何もかもが違うという話題になりました。
ビジネス全般に関してもそうで、我々の税理士業だって例外ではないでしょう。
「東京と地方は違う」けど基準は東京、ビジネスでも何でも
景気
今日本は景気がいいと言われています。
どこも人手不足ということが言われており、それは私が住んでいる地域でもわりと当てはまることです。
しかし、景気の良さを実感できるか? と聞かれれば、それほどは感じ取れません。
東京だと、景気がいいことを感じ取れることも多いと思います。
東京は労働人口は増加していますが、地方では減少している地域が多いことから考えても、景気の良い部分は東京に集中していると言えるのではないでしょうか。
ビジネス形態
たまにビジネス書を読みますが、そこに書かれているビジネスモデルや戦略は東京(都会)だからこそ成り立つものであることが多いです。
地方にそっくり当てはめれるものでもありません。
例えば、ストックビジネスとフロービジネスという言葉があります
ストックビジネスというのは、顧客を囲い込み継続的にサービスを提供して収入を得るビジネス形態です。
一方でフロービジネスというのは、その都度顧客と関係を築き、一回一回収入を上げていくビジネス形態です。
税理士業で言えば、顧問契約はストックビジネスで、スポット相談などの単発業務はフロービジネスと言えるでしょう。
東京ではストックビジネス、フロービジネスとも成り立ちますが、地方ではフロービジネスは難しいです。
フロービジネスが成り立つかどうかは、人口が鍵だと思います。
東京は人口が多く次から次へと流れてきますが、地方ではそうは行きません。
(人口が多い都市であればまだ成り立ちますが、私が住んでいる人口10万人規模の市ではなかなか厳しいです。)
税理士で東京であれば顧問契約なしで、単発業務だけで食べている人もいるかも知れませんが、地方では顧問契約無しに成り立つことはまずありません。
さて、我々の業界には顧問契約というストックビジネスの形態がありますが、そもそもストックビジネスという概念が無い業界もあります。
飲食店などはそうでしょう。毎日違う顧客が来る業種です。
東京の場合は、次から次へと新しい顧客が湧いてきて、一回限りしかお店に来ない人もたくさんいることでしょう。
それに対して、地方はやはり違います。
もちろん、日々違う人が来るとは思いますが、いわゆるリピーターを多く作って成り立っているお店が多いと思います。
フロービジネスをストックビジネスに近付ける感じです。
地方では、フロービジネスの業種の場合、何かしらの工夫をしてストックビジネスに近付けることをしないと成り立たないでしょう。
ネットの需要の多い・少ない
ネットの需要の多い・少ないも違います。
東京ではインターネットで検索してサービスを探すことが割と当たり前ですが、地方だと口コミが強い傾向があります。
税理士業でも東京であればインターネット集客だけで成り立つ人もいるかも知れませんが、地方だと難しいと考えております。
自分の実感からも他人から聞いた話でも。
地方でもブログなど、ネットでの情報発信は行った方が良いとは思います。
ただ、それだけではだめでリアルでも足を使って動く必要があります。
私がいる事務所も、顧問契約はほとんどはリアルの繋がりからの紹介です。
(ネット経由で成立したこともありますが)
ネットで提示している単発業務への依頼者や、たまに開催しているオンラインセミナーの参加者は、ほとんどが県外に住んでいる方です。
そして、その多くが都会在住の方です。
ブログなど、ネットでの発信を直接地元に落とすことはけっこう難しいと感じています。
ただ、リアルでの知り合いがブログなどを見て頂き、合いそうな方を紹介してくれたりとネットでの発信が間接的な媒体として役立つことはあります。
まとめ
「東京と地方は違う」ということで、感じていることを書いてみました。
新聞の最新の情報や、ビジネス書など何でも東京を基準にしているものが多いです。
そこに書かれていることは間違ってはいないと思います。
ただ、我々の業界でもどこでもそうですが、それが地方でも成り立つことか? よく考えた方が良いと思います。
編集後記
昨日(10/30)は、東亜大学の入試過去問の添削サービスを受けて頂いた方へ、ZOOM で解答解説をさせて頂きました。
その後は、所属する商工会議所青年部の委員会に参加。
次のイベントに向けて準備を進めています。楽しみです。