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法人(会社)が支払う税金「法人税等」の概要


税金と一言で言いますが、色々な種類のものがあります。

社長の立場であれば、税金について一通り理解しておいた方がよいでしょう。

種類と納税(支払い)の時期だけでもおさえるようにしましょう!

法人(会社)が支払わなければならない税金のうち、以下について中小企業であることを前提として説明します。

●法人税
●地方法人税
●法人事業税
●地方法人特別税
●法人県民税
●法人市民税

これらを国税、地方税に分けると以下のようになります。

【国税】
法人税、地方法人税、地方法人特別税

【地方税】
法人事業税、法人県民税、法人市民税

*地方法人特別税は国税ですが、申告・納税は都道府県に対して行います。 法人

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1、法人税等の各税金について

法人税

「法人税」は文字通り法人が支払う税金のことを言います。

※ついでに言いますと、「所得税」は個人が支払う税金のことを言います。

さて、法人税はどのようにして決まるのか?  ざっくり説明します。

会計上、法人の1年間の経営成績を表す「利益」は以下の式で計算されます。

計算式

さて、法人税の計算のもととなる所得は以下の式で計算されます。

計算式

そして、所得に税率を掛けて法人税額を計算します。

計算式

よって、所得が大きいほど法人税額も大きくなります。

益金は収入に多少の調整を加えたものあり、損金は費用に多少の調整を加えたものですが、中小企業ではほぼ

●収入 = 益金

●費用 = 損金

となるので、「利益」と「所得」もほぼ等しくなります。

ですので、決算書に載ってる会計上の「利益」が大きくなるにしたがい、法人税額も大きくなると考えて良いでしょう。

利益がマイナス(赤字)の場合は支払う必要がありません

(利益を所得に直した際に、プラスになれば支払わなければなりませんが)。

地方法人税

紛らわしいですが、地方法人税は国税です。

従来は地方税(法人事業税、地方法人特別税、法人県民税、法人市民税)として支払っていた税金の一部を法人地方税として国に移し、国から各地方に分配する地方交付税の財源とすることを目的として作られました。

計算式

法人事業税

法人事業税とは、法人が営む事業に対して課される税金です。

外形標準(付加価値割、資本割)と所得割の2種類がありますが、中小企業の場合は法人税割のみとなります。

中小企業の場合は、以下により計算されます。

計算式

法人税額と同じく、所得に税率を掛けて計算されるので所得が大きいほど大きくなります。

地方法人特別税

元々は法人事業税だったものの一部を国税として徴収したものです。

都道府県に申告・納税されたものが国に渡り、国から再度都道府県に分配されます。

中小企業の場合は、以下のように計算されます。

計算式

法人県民税

法人県民税は、法人が県に対して支払う税金で、均等割と法人税割の2種類があります。

均等割は、県ごとに法人の資本金額に応じて金額が決められています。

赤字の場合でも必ず納めなければなりません。

法人税割は以下のように計算されます。

計算式

法人税額が基準になるので、赤字で法人税額が0円の場合はの法人税割も0円になり支払う必要がありません。

法人市民税

法人市民税は、法人が市に対して支払う税金で、法人県民税と同様に均等割と法人税割の2種類があります。

均等割は、市ごとに法人の資本金額に応じて金額が決められています。

赤字の場合でも必ず支払わなければなりません。

法人税割は以下のように計算されます。

計算式

法人税額が基準になるので、赤字で法人税額が0円の場合はの法人税割も0円になり支払う必要がありません。

均等割は赤字でも支払う

利益が出ない場合は法人県民税と法人市民税の均等割以外は金額が0円となります。

逆に言えば、赤字でも法人県民税と法人市民税の均等割だけは支払わなければならないと覚えておきましょう!

静岡県の場合、この均等割(法人県民税 + 法人市民税)はほとんどの会社で 71,000円となります。

2、納期限に向けて納税資金の準備を忘れずに

法人税等の申告納付額の納期限は決算日から2ヶ月後です(決算日が 3/31 の場合 5/31 となります)。

納期限までに確定申告書を提出するとともに支払わなければなりません。

また、法人税等には中間納付というものがあります。

前年度の法人税額が 20万円を超える場合に、前年度の法人税額の2分の1の金額を支払う必要が出てきます。

納期限は前年度の法人税の納期限(決算日から2ヶ月後)から、6ヶ月後になります。

計算式

なお、法人税を中間納付する必要がある場合は、これ以外の地方法人税、法人事業税、地方法人特別税、法人県民税、法人市民税についても前年度の金額の2分の1を中間納付しなければなりません。

なお、その年の確定納付額は年税額から中間納付額をマイナスした金額になります(あらじめ納めている分は支払わなくてよい)。

計算式

納期限に向けて、納税資金の準備をするようにしましょう!   

3、まとめ

法人税等の「等」の中には、国税、地方税合わせて様々な税金が含まれているのです。

法人税等を支払う時期は中間納付と確定納付の年2回です。

ただし、中間納付の必要がない場合もあります。

編集後記

昨日(9/4)、Youtube で学生時代に好きだった L’Arc〜en〜Ciel の歌 Lies and Truth を検索したらすごく上手い女性が出てきました。

癖の無い歌い方がまた何とも良かったです! 自分も参考にさせて頂きたいですね。