会社で従業員を雇う場合、月々の給料をいくらにして資金繰り面でどれだけの負担があるか考えると思います。
人を雇うと給料を支払うことは当然として、もう1つ忘れてはいけないのが社会保険への加入です。
1、社会保険とは
そもそも「社会保険」とは何か? ということについて簡単に説明します。
会社が加入する保険は大きく分けて労働保険と社会保険の2つになります。
労働保険には雇用保険と労災保険が含まれ、そして社会保険には健康保険と厚生年金保険が含まれます。
健康保険とは、怪我や病気をしたときに国が医療費の大部分を負担する制度です。これにより、被保険者の医療費負担は全体の3割になります。
協会けんぽなどの担当する機関になります。
厚生年金保険とは公的年金制度の1つで、将来国民年金保険に上乗せして年金を受け取ることができる制度です。
健康保険、厚生年金保険ともにいわゆるサラリーマンを対象にしたものとざっくり捉えて頂ければ良いです。
2、法人は必ず社会保険に加入しなければならない
法人は必ず社会保険に加入しなければなりません。従業員を雇っておらず、社長1人の場合でも加入が必要です。
これは法律で義務付けられていることなのです。
バイトやパートまで含めれば全ての従業員が加入の対象となるわけではありませんが、正規社員は加入の対象になります。
働く人の将来の年金や医療費の負担の軽減は大事なことなので当然と言えば当然だと思います。
ただ、会社を経営する上では日々出ていくお金のことを考慮に入れて資金繰りを考えなければならないことも確かで、そういう面で言えば社会保険への加入は会社にとって負担が大きくなることです。
3、社会保険料のおおよその負担
さて、社会保険料の負担がどれくらいになるか? についてお話しします。
ざっくりと言えば、健康保険料と厚生年金保険料と合わせて給料額面の30%ほどの負担となり、会社と従業員が 1/2 ずつ折半して納めます。
つまり、会社には給料額面のだいたい15%の負担がかかることになります。
*厳密には給与額面ではなく「標準報酬月額」というものに基づいて計算されますが、ここでは割愛します。
従業員の給料額面が 25万円だとしたら
250,000円 × 0.15 = 37,500円
だいたいこの金額分は社会保険料の会社負担分として忘れないようにしなければなりません!!
4、まとめ
従業員を雇うということは、その人の将来のことも含めて面倒をみなければならないということです。
社会保険料の負担は重いけど意外と見落とされがちです。
給料の支給と合わせて考慮に入れるようにしましょう。
編集後記
昨日(8/22)は法人の決算処理と、報告用の Excel シートの改良に着手しました。
Excel シートは会計ソフトのデータを CSV 出力して張り付けるだけで、多くの指標が見える化するものを作ります。