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手書きをやめるための超簡単なExcel(エクセル)現金出納帳の作り方、Excel現金出納帳(マクロ付)を無料提供!

会社や個人事業は、日々現金の取引があります。

この現金の取引は従来は、入出金伝票に手書きで記帳した後、補助簿の現金出納帳に手書きで転記する記録方法が多くとられていました。

今は直接会計ソフトに入力する人が多いと思います。

また、Excelで作成した現金出納帳に記録したデータを、CSVファイルに加工して会計ソフトに取り込むというやり方もあります。

今日は、まず伝票や現金出納帳への手書きの業務をやめたいという方に向けて、Excel で簡単に現金出納帳を作る方法を紹介します。

計算に関数は使わず、足し算と引き算のみで作れます。

また、入出金の記録は手書きで伝票を作る必要もありません。直接ここで作るExcelの現金出納帳に入力すれば事足ります。

参考までに、手書きにどれだけ時間がかかるかは以下の記事で書きました↓

以前、経理業務では電卓を使って計算して手書きするよりも Excel を使った方が入力回数が少なくて済むという内容の記事を書きました↓自分の日常的な経験から、経理業務では電卓よりも Excel を使った方が良い場合が多いことが分かっていたので上の記事を書いたのですが、実際に電卓で計算して手書きする場合と Excel を使う場合でどれだけ作業時間に差が出るか実験してみました。1、比較実験の内容作業内容比較実験で行った作業は、下のシートで4月~3月の12ヶ月分の「売上高」、「売上原価」、「原価率」、「利益率」の数値を埋めるの...
「電卓で計算+手書き」と「Excel 入力」 どっちがどれだけ速いか比較実験をした... - My タックスノロジー

また、現金出納帳については他にも記事を書いています ↓

Excel(エクセル)現金出納帳 印刷・PDF化したときの見栄えを良くする
Excel(エクセル)現金出納帳を Google スプレッドシートに取り込んで共有して使う方法
Excel 現金出納帳で行を挿入して上の行と同じ数式を入れるマクロ(VBA)
Excel VBA のユーザーフォームのオプションボタンで Excel 現金出納帳の勘定科目を選択して入力
音声入力の現金出納帳を作成、IFTTT × Google Assistant × スプレッドシート GAS を使った仕組み

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1、現金出納帳の作成

まず、1行目に必要な項目を書きます。「日にち」「勘定科目」「摘要」「収入金額」「支払金額」「差引残高」の6つです。

セル「B4」を選択した状態で、「表示」→「ウインドウ枠の固定」→「ウインドウ枠の固定(F)」 を選択します。

こうすることで、選択したセルよりも下の行(3行目以下)と下の列(A列目以下)の表示が固定されます。シート上下左右にをスクロールしてもこの範囲だけは動かなくなります。

今回この作業をやる目的は、この後のセルの選択をやりやすくするためです。

項目を書いた列の幅を適当に広げます。「摘要」は他の項目よりも幅を広くした方がよいでしょう。

現金出納帳として使う範囲に格子線を引きます。

セル「A1」を選択した後、Shift キーを押しながらセル「F500」を選択します。すると、A1~F500の範囲内の全てのセルが選択された状態になります。

この状態で選択したセル全体に格子線を引きます。

期首残高の入力欄を作ります。期首残高の金額はセル「F2」に入力するものとします。

差引残高を計算するための数式を入力します。 F3に「=F2+D3-E3」と入れます。

他の日の差引残高にも同じように数式を入れます。

セルF3~F500を選択(格子線を引いたときと同じように Shift キーを押しながら選択)して「Ctrl + D」を押します。「Ctrl + D」はショートカットキーで、選択した範囲の全てのセルに、選択した範囲の一番上の行のセルの情報を にコピーします。

こうすることで、F3 ~ F500 の範囲の全てのセルに F3と同じ数式が入ります。 例えば F500 は下のような差引残高計算の数式が入ります。

現金出納帳の入力すべき範囲のセルを分かりやすくするために色を付けます。A3~E500とF2(期首残高)を自分の好きな色にします。
セルの選択の仕方は上に書いたやり方と同じです。

ここまでで、現金出納帳としての形はできあがりました。



2、現金出納帳への入力をしやすくする

上までで、現金出納帳としての機能は果たせます。

次に、入力を楽にする方法について説明します。

①入力規制

まず、数値を入力すべきD列(収入金額)、E列(支払金額)とセル「F2」(期首残高)に0より大きい数値以外を入力できなくします。

D3~E500を選択して、「データ」→「データの入力規制」→「データの入力規制(Y)」を選択します。

設定の
・「入力値の種類(A)」として「整数」を選択
・「 データ(D)」 として「次の値より大きい」を選択
・「 最小値(M)」 として「0」を入力します

これにより、0よりも大きい整数以外は入力ができなくなります。誤って文字を入力したりすることを防げます。

次に、「エラーメッセージ」の「スタイル(Y)」で「停止」を選択します。

これにより、D列、F列に0よりも大きい整数以外の入力をした場合に注意喚起が表示され、誤入力を防止できるようになります。

例えば、セル「D3」に文字を入力すると下の様に注意喚起が出ます。

この入力規制は、セル「F2」も同様にして行います。

②桁区切り(3桁ごとにカンマで区切る)

次に入力した数値が3桁ごとにカンマで区切られるようにします。

D3~E500を選択して右クリックを押し、「セルの書式設定」を選択します。

・「分類(C) 」として「数値」を選択
・「桁区切り(,)を使用する」にチェックを入れます

↑この操作は、対象となるセル(D3~E500)を選択してショートカットキー「Ctrl + Shift + 1」を押すことによって代用できます。ショートカットキーを使った方が楽です。

セル「F2」も同様にして行います。

③Tab キーでセル間を移動する、シート保護機能を使って入力をしやすくする

試しに入力してみます。「日にち」は例えば1/15入力すれば、その年の1月15日として認識されます。

上の行と同じ内容を入力したい場合は入力すべきセルを選択して、「 Ctrl + D」 (上の行と同じ内容をコピーするショートカットキー)を押せばできます。

1つの行の入力は左から右に順番に行っていきますが、このときのセル選択の移動にはTabキーを使うと便利です。

・Tab キー 次のセル(右側)を選択
・Shift + Tab キー 前のセル(左側)を選択

のようにセルの選択が移動します。

しかし、今の状態では1行入力した後に下の行の入力に移る際に、マウスで下の行のA列を選択し直さなければなりません(Tabキーを押し続けるとセルの選択がどんどん右に行ってしまいます)。

これでは次の行の入力に移る操作が面倒なので Tabキーだけで次の行を選択できるようにしたいと思います。

まず、入力をすべきセル(上で色付けしたセルA1〜E500)を選択して右クリックを押し「セルの書式設定」を選択します。
「保護」の「ロック(L)」にチェックが付いているのでそれをはずします。

セル「F2」も同様にして行います。

次に、「校閲」の「シート保護」を選択しパスワードを入力します。このパスワードはシート保護を解除するときに必要なので忘れないようにしましょう。

なお、シート保護とはセルを編集(入力、色を変えるなど)できなくする機能のことです。先ほどロックのチェックをはずしたのは、色付きのセルだけはこのシート保護の対象としないためです(色を付けたセルは入力可能でなければなりませんので)。

もう一度確認の意味でパスワードを聞かれるので、先と同じものを入力します。

すると、見た目では分かりませんが色を付けたセル以外はシート保護された状態になります。試しに入力してみて下さい。できないはずですので。

この状態で、Tabキーを何回も押していくとセルの選択が右に移動してE列まできたら次は下の行のA列に移動するようになります。

Tab キーを押すと編集可能な次のセルに選択が移っていくということなのです。F列移行の列はシート保護されているので編集ができないため、次に編集可能な下の行に移るということです。

これで、セルの選択を次に移す作業はTabキーを押すだけでできるようになりました。マウス操作は不要になります。

3、印刷、PDF出力したときの見栄えを整える

このExcelの現金出納帳を印刷又はPDF化したい場合があると思います。

そのような場合、複数のページにまたがって出力されますが、各々のページの一番上には6つの項目(「日にち」「勘定科目」「摘要」「収入金額」「支払金額」「差引残高」)が出るようにしたいですよね。

「ページレイアウト」の「印刷タイトル」を選択します。

「シート」の「タイトル行」を選択し、1行目を選択します(1行目のどこでも良いのでクリックする)。すると「タイトル行」のところに「$1:$1」のように入ってきます。

これで印刷、PDF化したときの各ページの一番上に6つの項目が表示されるようになります。

次に「表示」の「改プレビュー」を選択します。

印刷したときに出力される範囲が青枠で括られます。点線の上にカーソルを持っていき右側にドラッグします。

すると、A列からF列までが、間に点線の枠がない状態で囲われるのが分かります。

これで、印刷したときに出納帳の横幅が途中で切れることなく出力されるようになりました。



4、経理業務で使えるExcel現金出納帳プレゼント!!

2022年3月29日に追記致します!

上記でお話しした現金出納帳にマクロを組み込んでさらに使いやすくしたものをプレゼント致します!

▼▼以下よりダウンロードできますので、ぜひ有効活用して下さい▼▼
現金出納帳ダウンロード

なお、使い方につきましては以下の動画▼の中で解説しておりますので参考にして下さい。

5、まとめ

以上でExcelによる現金出納帳の作成についてひと通り説明しました。

日頃の現金の取引を記帳できると思います。

ただ、見栄え上まだよくないところがあります。それはF列ですが、D列、E列への入力がない場合にも残高が表示されてしまいます。
これを表示させたくない人もいると思います。

上で作成した現金出納帳の見栄えをよくする方法についてはこちらの記事で紹介しております↓

アイキャッチ画像は、コメダ珈琲の期間限定メニュー ミニチョコノワールです(^^)さて、Excel で現金出納帳を簡単に作る方法について、こちらの記事↓で紹介しました。こんな感じ↓の現金出納帳ができあがっておりました。金額についてはD列に収入金額、E列に支払金額を入力し、F列に計算された差引残高が表示されます。上の記事の最後でも書いたように、この現金出納帳は見栄え上よくないところがあります。それはF列です。D列(収入金額)、E列(支払金額)へ入力がされていない場合でもF列に差引残高が表示されてしまうので、これを...
Excel(エクセル)現金出納帳 印刷・PDF化したときの見栄えを良くする - My タックスノロジー

また、現金出納帳での記録を会計ソフトに取り込みたい場合が多いと思います。

日々の記録はExcelの方がやりやすいかもしれませんが、他の預金の取引などと合算して収益など把握できなければなりません。

そのためには会計ソフトへの入力が必要ですが、現金出納帳を印刷して見ながら手入力する必要はありません。

マクロ(VBA)を使ってデータをCSVファイルに加工した後に、会計ソフトに取り込むことができます。

これらの処理についてはまた別途どこかで説明させて頂きます。

【以下の記事も参考にして下さい】

この現金出納帳を Google ドライブにあるスプレッドシートに取り込んで共有して使う場合について、以下の記事に書きました↓

スプレッドシートは、Excel(エクセル)の Web版みたいなものです。Google アカウントさえあれば、Google ドライブの中で無料で使うことができます。Google ドライブへは Google のトップページからアクセスすることができます↓「新規」から「Google スプレッドシート」を選択します。するとこのような↓シートが開きます。パッと見 Excelとそっくりですよね。このスプレッドシートですが、使い勝手も Excel と似ています。さて、今日は Excel(エクセル)で作った現金出納帳をスプレッドシートに取り込んで共有して使う方法を紹介しま...
Excel(エクセル)現金出納帳を Google スプレッドシートに取り込んで共有して使う... - My タックスノロジー

Excel 現金出納帳に行を挿入するマクロ(Excel VBA)について以下の記事に書きました↓

Excel では行を新たに挿入することができます。行全体を選択した状態で「右クリック→行の挿入」を選択すればできます(ショートカットキーを使うと「Ctrl + プラスキー」)。新たに挿入された行には数字、文字、数式は何も入っていません。行を挿入する目的によっては、上の行と同じ情報を入れたい場合がありますよね。特に数式。今日は、新たに行を挿入する場合に、上の行と同じ数式を入れ込むマクロ(Excel VBA)を紹介します。Excel で作った現金出納帳を題材にしますね!1、Excel 現金出納帳への行の挿入Excel 現金出納帳以前に E...
Excel 現金出納帳で行を挿入して上の行と同じ数式を入れるマクロ(VBA) - My タックスノロジー

Excel VBA のユーザーフォームのオプションボタンで Excel 現金出納帳の勘定科目を選択して入力する方法について、以下の記事に書きました↓

マクロ(Excel VBA)を組み込んだ Excel シートは自分1人が使うのであれば、自分だけが理解できる仕組みにすれば良いですが複数人が使うとなるとそういうわけにはいきません。Excel シートへの入力は、私個人はできる限りマウスを使わずにキーボードのみで入力を済ませたいと思っています。一方で、Excel を触り始めて間もない人からは、視覚的に分かりやすい入力方法の方が好まれます。今日は、マクロ(Excel  VBA)のユーザーフォームにオプションボタンを設置して選択する仕組みを紹介します。Excel で作った現金出納帳での科目選択...
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IFTTT、Google Assistant、スプレッドシート、GAS を使った音声入力の現金出納帳について、以下の記事に書きました ↓

会社や個人事業の日々の現金取引は、現金出納帳に記録しなければいけません。Excel やスプレッドシートで現金出納帳を作ることはできます。Excel やスプレッドシートへの入力は普通は PC でキーボードを使って行いますが、最近は音声入力も注目されています。自分でも色々と試してみると、 キーボードでの手入力よりも楽なケースもあると感じています。今回、PC を開かなくても、スマホに向かって入出金の内容を喋れば登録できる現金出納帳を作ってみましたので、作り方紹介したいと思います!以下のツール↓ を使っています。・IFTTT・...
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