静岡県三島市の税理士、松井元(@hajime_matsui)です。
こんにちは!
税金・会計のことを素人に説明することは、難しいことです。
税理士の中では当たり前のことでも、他の人にとってはそうではありません。
先日担当した静岡大学の講義のときにもそう感じましたし、日ごろのブログやYoutubeでの情報発信のときにも感じています。
今日は、素人に税金・会計のことを説明する際に意識していること・気を付けていることを書いてみたいと思います。
税金・会計のことを素人に説明する際に意識していること・気を付けていること
以下のようなことを意識しています。
・削ぎ落とす
・文章だけでなく図、グラフで示す
専門用語をなるべく使わない、置き換える
情報発信している方は皆意識していることだとは思いますが、専門用語をなるべく使わないのはポイントです。
とはいえまったく使わないことは不可能なので、できるだけ減らすという意識になりましょうか。
時には一般的な用語に置き換えることも大事だと思います。
例えば以下のようなぐあいにです。
・所得 → 儲け
・控除 → 差し引き
・源泉徴収 → 天引き
・還付 → 返還
・譲渡 → 売却
他にもパワポ資料を作るときなどに、使わない方がいい言葉もあります。
例えば「〜係る」など、日常で見慣れない表現です。
削ぎ落とす
膨大な情報を削ぎ落としてシンプルにすることも大事です。
国税庁のHPや通達などに書かれている通りに説明したり資料を作ったりすると、枝葉の部分まで細かくなってしまいます。
削ぎ落とすことによって、大事なところだけを説明できます。
例えば
・原則だけ説明して例外は言わない
・パターンを絞る
というようにです。
削ぎ落とすのは勇気がいることです。
削ぎ落とし方を間違うと、全然間違ったことを言ってしまう可能性があるからです。
特にパワポ資料を作る場合などは、国税庁のHPや通達などに書かれている通りに書いた方が楽だし正確です。
ただそれが分かりやすい説明になっているかというと、そうではないことが多いのです。
思い切って削ぎ落とすことで、分かりやすく伝わりやすい説明に変わるものです。
文章だけでなく図、グラフで示す
これはパワポ資料を作るときのコツですが、文章だけでなく、図やグラフを使って示すと分かりやすくなります。
視覚に訴えると入りやすさが、全然違うものです。
自分は会社員時代から資料作りのときには注意していたことですが、同業の方でやっている人は意外と少ないと思います。
講師を担当するときに、文章だけの資料を準備する人もまあまあいます。
しかし、文章の羅列はとても分かりにくいです。。
イメージ含めて聞き手にすっと入っていくようにするためには、図やグラフは欠かせません。
噛み砕いた説明ができてこそプロ
理解していないことは、噛み砕いた説明ができません。
このことは会社員時代に痛感しました。
物事をきっちり理解することは大事だと思います。特に仕事においては。ではどういう状態なら理解できていると言えるのか?私はそれを社会人になってから最初の上司に教えられました。1、人に噛み砕いた説明ができること社会人1年目にエンジニアとして部署に配属され、当時40歳前後の上司の下につきました。いわゆる OJT される立場です。カーエアコン関係の開発部署だったのですが、最初はその関連の資料を読まされました。数日経ってから上司に呼ばれ、「この資料の内容を説明してみろ」と言われました。私がちゃんと内容を理解してい... 「かみ砕いて説明できないってことは分かってないっていうことだぞ!」って言われた日 - My タックスノロジー |
噛み砕いた説明をすることは実は楽ではないのです。
しかし、専門用語を駆使しまくって聞き手をけむにまくような説明をすることがプロではありません。
分かりやすく簡単に説明できてこそプロだと、私は思います。
できる人が少ないと思われるからこそ、そこを目指したいなと。
同業者から見たらそんなの当たり前じゃんて言われるような説明の仕方や、資料の作り方を目指しています。
まとめ
素人に税金・会計のことを説明する際に意識していること・気を付けていることを書いてみました。
説明は簡単にできればできるほど良いと思っています。
理解してもらうことが一番だからです。
専門用語を使いまくって専門性をアピールするのが税理士ではありません。
聞き手目線に立つべきだと思います!と最後自分への戒めの意味でも書いておきます!