PC 内のデータのバックアップは大事です。
仕事で使うデータは会計事務所のサーバーに保存してありますが、プライベートで使うデータは Dropbox に保存するようにしています。
Dropbox はオフラインのフォルダと紐づけるとができるオンラインストレージです。
使っている方も多いと思います。
オフラインで普通のフォルダのようにデータを保存することができ、オンラインストレージと同期します。
オフラインのフォルダ内のデータが、常にオフライン上にも保存されているということです。
オフラインで普通のフォルダ操作によってデータを追加・削除した場合も、ネット上でストレージにログインして、オンラインでデータを追加・削除しても、常にオフラインとオンラインが同期して同じデータが残ります。
また、万が一PC が急に壊れてオフラインのフォルダにアクセスできなくなっても、オンラインストレージにはデータが残るので安心す。
また、削除したファイルのバージョン履歴などは、オンラインストレージ内で30日前まで遡ることができるので、少し前に消してしまったデータを復旧することもできます。
ある意味、Dropbox にデータを保存してあるだけでバックアップ体制は整っているのですが、バックアップは二重にとっても悪いことはないと思い、最近 Dropboxのデータのバックアップを、同じオンラインストレージである OneDrive にも保存するようにしています。
OneDrive もオフラインのフォルダと紐付けできるので、「オフラインで見た場合、あるフォルダのバックアップを他のフォルダに保存するのと同じ」ことになります。
Dropbox のバックアップを OneDrive に保存する操作は、バッチファイルとタスクスケジューラを使って自動化しています。
1、バッチファイルの作り方とコード
バッチファイルの作り方
バッチファイルというのは、コマンドプロンプトに行わせる命令を記述したテキストファイルのことを言い、拡張子は「.bat」となります。
コマンドプロンプトというのは、「コマンドと呼ばれる命令文を用いてWindowsの操作や設定をおこなうためのツール」 です。
このような画面にコードを記述します。
メモ帳にコマンドプロンプトに記述すべきコードを記述して、拡張子を「.bat」で保存してバッチファイルを作っておけば、そのバッチファイルをダブルクリックしたときにコマンドプロンプトに命令を行わせることができます。
さて、このバッチファイルの作り方ですが、メモ帳を開いた状態でメニューバーの「ファイル」から「名前を付けて保存」を選択して、ファイル名を「test.bat」のようにします。
記述するコード
バッチファイルに記述すべきコードについて説明したいと思います。
robocopy コマンドを使います。
robocopy コマンドは、あるフォルダの中身を別のフォルダにコピーする命令です。
バッチファイルを作っておけば、操作を何回も実行することができ、コピー元のフォルダの中身とコピー先のフォルダの中身を、完全に同期させることも可能です。
「robocopy コピー元のフォルダのパス コピー先のフォルダのパス /mir」
上記の、色が異なる文字の間は、半角スペース1つ分です。
今回のように、DropBox のデータを丸々 OneDrive の「dropboxバックアップ 」というフォルダの中にコピーしたい場合にはこのように↓記述します(一例)。
「robocopy C:\Users\Hjm\Dropbox C:\Users\Hjm\OneDrive\dropboxバックアップ /mir」
・コピー元のフォルダのパス C:\Users\Hjm\Dropbox
・コピー先のフォルダのパス C:\Users\Hjm\OneDrive\dropboxバックアップ
上記のパスはあくまで一例なので、自分の PC のものに変更する必要があります。
なお、今開いているフォルダのパスはフォルダのアドレスバーの上で、「右クリック→アドレスのコピー」を押せば簡単にコピペすることができます。
コピー元のフォルダのパス、コピー先のフォルダのパスともコードに書き込む際にはこうやって↑コピペすれば良いでしょう。
コマンドの最後に「/mir」と記述することによって、このバッチファイルを実行する度にコピー元のフォルダとコピー先のフォルダが比較されて、完全に同期します。
・コピー元のフォルダに新しいファイルが作られていたら、コピー先のフォルダにもそのファイルが生成され、
・コピー元のフォルダ内のファイルが削除されていたら、コピー先のフォルダのそのファイルも削除されます。
バッチファイルをダブルクリックしてコマンドプロンプトに命令を実行させると、データを1つ1つコピーする作業の履歴が流れるように表示されます↓。
なお、バッチファイルを閉じた後に再度編集したい場合には、ファイル上で右クリックをして「編集」を選択します。
(ダブルクリックしてしうと、コマンドプロンプトに命令を実行させるので、ファイルを開くことはできません。)
2、タスクスケジューラの設定
さて、このバッチファイルは先に書いたように、実行させるためにはダブルクリックをしなければなりません。
このダブルクリックの操作を自分でやらずに、Windows のタスクスケジューラを使って、毎日決まった時間になったら自動的に実行させるようにしています。
「コントロールパネル」ー「システムとセキュリティ」ー「管理ツール」の中にある「タスクスケジューラ」を開きます。
タスクスケジューラを開いたら、「タスクの作成」を開き、タスク名を入力します。
次に、「トリガー」でタスクを実行する頻度と時間を設定します。
次に「操作」の「編集」を開き、実行するバッチファイルを選択します。
「条件」の「タスクを実行するためにスリープを解除する」にチェックを付けます。
これにより、タスクの実行時間には電源が入ってさえいれば、スリープ状態でもタスクを実行します。
上記に加え、スリープを解除してタスクを実行するためには以下のことをする必要があります。
「コントロールパネル」ー「電源オプション」ー「バッテリ設定の変更」から「プラン設定の変更」を選択します。
次に、「詳細な電源設定の変更」を選択します。
「スリープ」の「スリープ解除タイマーの許可」で「バッテリ駆動」を「有効」にします。
3、まとめ
普段 PC の作業をする場合には、データは Dropbox の中に保存するようにした方が良いと思います。
オフラインでは、普通のフォルダ操作をする感覚でデータを触ることができますし、オンラインにもデータが残るので安心です。
それでもなお、バックアップをとっておきたいという方は、今日説明したような方法でやってみることをお勧め致します。