静岡県三島市の税理士、松井元(@hajime_matsui)です。
こんにちは!
会社にとって粗利益はすごく大事です。
売上総利益のことを粗利益といい、
粗利益 = 売上高 − 売上原価
で計算します。
当期純利益(最終損益)を計算するに当たっての、最初の段階の損益であり、
当期純利益が出るか否か? の鍵を握ります。
粗利率(粗利益)については、Youtube でも動画アップしておりますので、参考にして下さい!
1、粗利益とは! すごく大事なので改善を考えるべきもの
さて、なぜ粗利益が大事か? ということについてお話しします。
例えば、小売業は商品を仕入れて、仕入値よりも高く販売する商売です。
粗利益は、仕入値よりどれだけ高く販売できているか? を示します。
そして、売上高に対する粗利益の割合を粗利益率といい、次のように計算します。
粗利益率 = 粗利益 / 売上高
個々の商品の粗利益率を高めることで、全体の粗利益が大きくなります。
商売には、仕入以外にも費用がかかりますよね?
役員報酬、給料、修繕費、消耗品費などの販管費です。
そして、これら↑ 販管費は粗利益の中から賄うものと考えることができるのです。
ですので、そもそも粗利益がプラスにならなかったら(売上原価 > 売上高)、その時点で赤字確定で販管費が加わることでさらに赤字が大きくなってしまいます。
粗利益がプラスになり(売上高 > 売上原価)、さらに粗利益から販管費を賄っても余る状態(粗利益 > 販管費)が健全な状態と言えます。
2、粗利益の改善は大事なこと
粗利益は改善を考えるべきものです。
業種によって粗利益率の傾向はけっこう異なります。
粗利益率が100% の業種
仕入がまったく無い業種もあります。
われわれ税理士のような士業がまずそうです。
商品を仕入れて販売するような業種では、ありませんからね。
他にもコンサル業や、ライター業、アフィリエイター業なども同様に仕入がありません。
これらの業種は業務1件1件の売上はそれほど大きくありませんが、赤字にはなりにくいと考えます(もちろん販管費にもよりますが)。
粗利益率が 100% だと、仕入のことを考えなくても良いので、ビジネスモデル的には仕入がある業種よりも簡素です。
売値を自分で決めれると強い
なかなかあるものではありませんが、ニーズがあり競合性が低い商品を持っていれば、売値は自分で決めることができます。
私が知っている会社で、そういう商品を販売できているところもあります。
競合が無いと相見積もりをとられたりすることもないので、売値面での圧迫は少なく
原価にどれだけ上乗せするかという視点で売値を決めれるのでとても有利です。
自社のすべての商品では無理でも、少しでも付加価値が高い商品を販売できるようにして行くべきでしょう。
粗利益率に特に注意が必要な業種
モノを作る系の業種は粗利益率に特に注意を払う必要があります。
製造業や建設業です。
モノを作るのには材料費、労務費、外注費などの現場費用がかかり、これらの合計が売上原価になります。
商品を仕入れて売るよりも考えることが多いです。
粗利益率を大きくするために、現場費用をどれだけ下げれるか? というコストカットの視点は欠かせません。
製造業で下請けだと、売上高を自分で決めることが難しいので、
粗利益率を高くするためには、コストカットしか道が無い場合もあります。
建設業だと1件あたりの売上が大きいです。
受注の段階で現場費用を十分に見越して、請負金額(売上)を決めるようにした方が良いです。
それでも完全に言い値で決めれるわけではないので、粗利益率が高い案件と低い案件が混在するので、
どうしても月々の利益にアップダウンが出ます。
粗利益が高くなくてはいけない業種
粗利益率が高くなくてはならない業種もあります。
例えば旅館業がそうです。
売上の中には宿泊分と食事分が含まれます。
売上原価は主に食事代で構成されます。
少なくとも粗利益率が 80%以上無ければ厳しいです。
さて、なぜ粗利益率が高くなければならないか? というと、販管費が大きいからです。
サービスを提供するために従業員が多く必要なので、給料は高くなります。
また、建物や施設などを常に新しい状態に保つために修繕費がかさみます。
建物の改築をすれば減価償却費が大きくなります。
このように、販管費がかさむ業種なので粗利益率を大きくしなければならないのです。
地域ブランドなどで宿泊単価を上げれるのが望ましいですが、それが難しければ何とか食事代を下げるしかありません。
3、まとめ
粗利益はすごく大事です!
業績を改善するためには、まず粗利益がしっかり取れているか? を確認しましょう。
そして、どうやって改善するか? 考えましょう。
粗利率(粗利益)については、Youtube でも動画アップしておりますので、参考にして下さい!
編集後記
今日はパソコンに向かっている時間がいつにも増して長かったです。
このブログ記事の作成と他のサイトの記事作成に時間を使いました。
テレビでコメダ珈琲のことが紹介されてて、シロノワールを無性に食べたくなったので午後に子供たちと一緒に行ってきました。
ミニシロノワール▼