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「電卓で計算+手書き」と「Excel 入力」 どっちがどれだけ速いか比較実験をした結果


以前、経理業務では電卓を使って計算して手書きするよりも Excel を使った方が入力回数が少なくて済むという内容の記事を書きました↓

自分の日常的な経験から、経理業務では電卓よりも Excel を使った方が良い場合が多いことが分かっていたので上の記事を書いたのですが、
実際に電卓で計算して手書きする場合と Excel を使う場合でどれだけ作業時間に差が出るか実験してみました。

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1、比較実験の内容

作業内容

比較実験で行った作業は、下のシートで4月~3月の12ヶ月分の「売上高」、「売上原価」、「原価率」、「利益率」の数値を埋めるのにかかる時間を測定するというものです。

数値を埋める箇所は赤枠で囲った部分です。

・各月の「売上高」、「売上原価」は紙に書いてあるメモを写すものとしました。
・各月の「原価率」、「利益率」は計算して求めるものとしました。

比較対象

比較したのは以下の➀、②の2パターンです。

➀電卓で計算+手書き
「売上高」、「売上原価」のメモを基に 電卓で「原価率」、「利益率」を計算し、上のシートをプリントアウトした紙に手書きで表作成

②Excel 入力
「売上高」、「売上原価」のメモを基に PC上にExcelで「原価率」、「利益率」を計算して表作成

作業手順

➀(電卓で計算+手書き)の作業手順は

Ⅰ、まず、メモを見ながら12ヶ月分の「売上高」と「売上原価」だけを手書きで書き写す

Ⅱ、4月分について、電卓で「原価率」を計算 → 手書きで書き写す、電卓で「利益率」を計算→手書きで書き写す

Ⅲ、5~3月分までⅡの作業を繰り返す

完成した表は下のものです。

すみません、、、殴り書きであまりにも字が下手なのでぼやかしました(笑)

②(Excel 入力)の作業手順は

Ⅰ、まず、メモを見ながらExcelシートに12ヶ月分の「売上高」と「売上原価」だけを入力する

Ⅱ、4月分について、ExcelシートのE9に「原価率」の数式である 売上原価/売上高(=E7/E6)を入力し、E10に「利益率」の数式である 1−原価率(=1-E9)を入力する

Ⅲ、5~3月分までⅡで入力した数式をコピペするためセル「E9~E10」を選択してショートカットキー「Ctrl + C」⇒ セル「F9~P10」を選択して「Ctrl +V」

完成した表は下のものです。

2、比較実験の結果

上の実験を➀、②とそれぞれ2回ずつ行い表作成にかかる時間を測定しました。

さて、実験結果ですが以下のようになりました。

➀電卓で計算+手書き
・1回目 280秒
・2回目 269秒

⓶Excel 入力
・1回目 90秒
・2回目 88秒

Excel を使った方(②)が電卓を使った場合(➀)よりも、だいたい180秒ほど速いという結果になりました。
——————————————-

次に➀(電卓で計算+手書き)の作業の中でどの部分に時間がかかっているか調べるために
電卓で「売上高」と「売上原価」から「原価率」と「利益率」を計算する作業のみを12ヶ月分行い、時間を測定してみました。

その結果は以下のようになりました。

・1回目 91秒
・2回目 88秒

電卓を叩いて計算する時間のみだとExcel で表作成する時間と差がないことが分かりました。

数式があまり複雑ではないため、これぐらいのボリューム(表1枚)だと電卓でも Excel でも、計算にかかる時間はあまり変わらないということなのでしょうか。

そうすると、➀(電卓で計算+手書き)と②(Excel 入力)の180秒ほどの作業時間の差は「手書き」と「PC入力」の差ということになるのでしょう。
これは歴然たる差と言えると思います。

3、まとめ

とりあえず、今回の実験で明らかになったのはやはり「手書きは時間がかかる」ということでしょうか。

実感として、手書きだとどれだけ速く書いても PC入力(ブラインドタッチ)と比べて時間がかかります。

また①(電卓で計算+手書き)の場合、1ヶ月分につき一度「売上高」、「売上原価」の数値を紙に書いた後に、今度は「原価率」、「利益率」計算のため電卓でも同じ数値(売上高、売上原価)を叩くことになるので、2回同じ数値の入力をすることになりフラストレーションも溜まりました。

Excel を使うと1ヶ月分につき「売上高」と「売上原価」の数値を一度入力するだけで済みます。
また、「原価率」と「利益率」の計算も1ヶ月分だけ数式を入力して、残りの月分はコピペすれば自動計算されるので楽です。

日々の経理業務において、電卓が不要とまでは言い切れないかもしれません。
ちょっとした計算をする場合には、どうしても電卓を使ってちょちょっとやった方が良い場合があると思います。

しかし、同じような計算を反復的にやる場合には、「電卓で計算+手書き」よりも 「Excel 入力」の方がはるかに適していると言えます。

上にも書いたように、電卓を叩くだけならばまだ良いのですが紙に書く作業に時間がかかるからです。

今回の実験では180秒(3分)ほどの時間の差でも、例えば同じような表を何枚も作成しなければならないような場合には、手書きだとかなりの時間のロスになってしまいます。

作業ボリュームが大きい場合ほど「手書き」での作業はやめた方が良いということでしょう。